最近では、2万円、3万円のシューズを履くランナーが増えていますが、ソックスに関しては無頓着な方が結構います。実はシューズ選びと同じくらい、ソックス選びも重要です。
ランニングソックスには、厚い生地のものもあれば、薄い生地のものもあります。また、形状もラウンドタイプ、5本指タイプなど様々です。以前、私のコラムで検証したことがあるのですが、薄い生地のラウンド型ソックス「TRR-20R」とやや厚みのある5本指メリノソックス「Type-MS」では、外周で約1cmもの違いがありました。生地と形状の違いだけで、シューズサイズが1サイズ以上変わってしまうことになります。このように、レース本番で履くシューズとソックスの相性は非常に重要です。
フィット感の良いシューズを手に入れたいと思ったら、いつも履くランニングソックスを履いてフィッティングすることがとても大事です。
また、素材や滑り止めの有無も注目するポイントです。
長時間のレースでは、天候や気温の変化など様々なコンディションに適応しなければなりません。例えば雨のレース。濡れた状態でのランは想像以上にストレスです。濡れてもストレスを感じにくいメリノウールや和紙などの素材選びも重要になります。
同様に、滑り止めもストレスになる可能性が高くなります。滑り止めは足にとって異物となり、トラブルの原因にもなるので、一般的には長距離を走る方にはお勧めしていません。
シューズにしても、ソックスにしても最適なモデル・サイズを選んだとしても、履き方が悪ければ台無しです。例えば5本指ソックスであれば履くときに指1本1本を先まで入れなかったり、生地にシワがよった状態でシューズを履いてしまうと靴擦れに繋がります。
たまに穴の空いたソックスを履いている方もいますが、穴が開くということはその箇所は走行中に擦れやすい箇所です。擦れから皮膚を守ってくれるソックスの生地がないのだからダイレクトに皮膚を痛めます。物を大事にすることは良いことですが、例えば補修して練習で使う。大会の時は穴が空いていないものを履くなど工夫をされた方が良いでしょう。