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【吉田香織コラムVol.2】寒さに弱い私の寒さ対策
寒いに弱い私?
冬のマラソンレースが近づくと思い出すのが折しも「東京マラソン2010」の低体温症での途中棄権。
当時は最初の折り返し地点であった約15km過ぎから北向きに北風を受ける方向に切り替わったのと同時に、自分のアームウォーマーにミゾレが吹き付けて凍っているのをこの目で見てしまった瞬間に急に寒さを感じ始め、30kmの浅草寺でストンと意識がなくなり、そこからは意識が飛んでる状態で医療ボランティアと走ったり歩いたりを続けました。もはや途中棄権をする判断もつかない脳回路。心配するラン仲間たちが沿道を一緒に進んでくれて、ふらふらとゴールに向かうも、ラスト800mで力尽き、一歩も足が出ずに、ついにいびきをかいて寝ている状態に...。
この日は一般参加者にも低体温症が続出したため救急車は出払ってしまっていて、駆けつけたスタッフが私をおんぶして医務室に運んでくれて、その後、33℃の体温で低体温症の処置を受けて、なんとか生き返ったというエピソードがあります。
ただ、この大会で日本人女子招待選手は1人が3時間で走り切った以外、全員が低体温症で途中棄権というサバイバルレースだったことから、特別私が寒さに弱いかと言うわけではないのですが。
あの経験があってこそ、寒さ対策には人一倍気を張るようになりました。
私の防寒対策
特に1月2月あたりのフルマラソンレースやロング走では防寒対策が必須ですっ!
運動をする時は動きやすい服装で行うようにすることが基本です。これに加えて寒さ対策として、衣類を重ね着することで保温と体温調節を行うようにしましょう。
一般的には風速が1mあがるごとに体感温度は1℃下がると言われています。風が強い日は風を通さない薄手のウィンドブレーカー、雨雪の日にはレインウェアーが体感温度が下がることを防ぎ、寒い時期の運動に適しています。
逆に雨風雪がない日は汗冷えを避けて、防寒透湿を心がけます。例えば私の場合はロングスリーブTシャツを2枚重ね着しています。
余談ですが、これを逆手にとって夏の暑さ対策として、私は脱水後の乾燥していないランニングウェアーを着てジョギングに出掛けます笑。
長距離ランナーにミートテック無し
長距離ランナーは体脂肪が少ない人が多く、冷え性の方が多いと言われています。体が冷えると代謝が落ち、風邪をひきやすくなったり、疲労回復が遅くてうまくトレーニングを積めなかったりします。
そこで冷え性対策としても「首」を温めるということも意識的に行いたいですね。
「首」と言われる体の部位は全てです!
首、手首、足首!!
首はネックウォーマー。
手首には長袖Tシャツ・アームウォーマー・手袋。
足首はレッグウォーマー・くるぶし丈靴下がオススメです!
特に、素材でオススメなのは「メリノウール」ですね。
高級素材で、近年アウトドア製品としても人気のメリノウール。ウール素材の中でも繊維が細かくしなやかさがあり、さらに吸湿速乾性を兼ね備えています。
ウォームアップ以前の準備段階では携帯用のカイロなどを利用することも一つです。
エリートレースはランパンランシャツでないといけないので、全身にワセリンを塗ったり、ゼッケン裏に綿を貼ったりすることもあります。
最後になりますが、マラソンは糖や脂肪を使って運動を続けるため自分自身で熱を生産することができなくなるので、事前にカロリーをしっかり摂ってからスタートすることも大切です。私の場合、フルマラソンでしたら、事前補給にプラスしてエネルギージェルも2つほど持参します。10km・20km地点で糖質補給をしています。
寒い冬こそマラソンを楽しむ季節
寒い時期の運動は億劫になりがちですが、準備があれば寒さなんて怖くない!寒さは友達。子供は風の子、大人だって風の子!
マラソンは冬の競技だからこそ、日々のトレーニングも防寒具を味方に頑張りましょう。