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足がつる"こむら返り"。意外にも麦茶が効果あり!?
運動時でなくても、座っているときや寝てるときにも起こってしまう足のつり(こむら返り)。
なんとか我慢して治まるのを待つのがほとんどだと思いますが、かなり痛いですし頻発するとパフォーマンスや日常生活にも影響してきます。動いてるときや運転中などに起きてしまうと大きな事故の原因にもなってしまいます。
本記事ではなるべくつらないような体作りはどうしたらいいか、つってしまったときの対処法などを紹介していきます。
足がつる、とは?
運動しているとき、普通に生活しているとき、寝ているときなど誰もが経験したことがある足のつり、実際には体で何が起きているのでしょうか?
医学的には"有痛性筋痙攣"と呼ばれ、足の筋肉に伸縮バランスの異常が起き、不必要なときに収縮を起こしたまま戻らなくなってしまっている状態です。痛みが強いときなどは痙攣しているのが触って分かることもあります。
よく"こむら返り"と言いますが"こむら"とはふくらはぎのことで、筋肉がひっくり返ったかのような痛みが起こるのでそう呼ばれています。
つりやすい代表的な部位はやはりふくらはぎになりますが、手足の指や足の裏など他の部位がつる場合もふくらはぎと同じく筋肉になんらかの異常が起きて痙攣してしまっている状態です。
病気の可能性もある
足がつったからと病院に行く人はあまりいないと思いますが、頻繁につるようになったりなかなか痛みが引かなかったら脳や血管の病気、特定の疾患による影響かもしれません。
内科的なものだと糖尿病、腎不全、動脈硬化、甲状腺疾患、脳梗塞
外科的なものだと変形性腰椎症、椎間板ヘルニア、下肢動脈瘤
このあたりが可能性として挙げられます。
ほとんどがつり以外の症状も合わせて出てきますが、今までのつりとはどうも違うなと感じたら一回診察を受けてもいいかもしれません。
若い頃より頻繁につるようになった人も多いと思います。
加齢とともにつる回数が増えることは原因からするとある意味で自然なことですが、そのつる原因を知ることで予防や対処も的確にできますし、今までとは明らかに違うと早期に気付いて診察を受ける目安にもなります。
足がつる原因は?
実はなぜ足がつるのかというメカニズムは完全に解明されているわけではありませんが、原因はいくつかあると言われています。
筋肉疲労
休憩を取らなかったり、休息を取らずに続けてトレーニングをするとオーバーユース(使いすぎ)で疲労がたまり足がつりやすくなります。
疲労が溜まっていなくても筋肉やその周りの筋や腱が許容範囲を超えて伸びたときにも起きます。
脱水・電解質異常
電解質(血液中にあるミネラルイオン)には筋肉や神経の動きを調整する働きがあります。発汗などにより水分はもちろん体内のカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラルが不足すると調整がうまくいかず筋肉に異常(痙攣)が起きます。
熱中症のときに足がつりやすいのもこの脱水とミネラル不足によるものです。炎天下だったり湿度の高いところで足がつり始めたら熱中症を疑ってください。
血行不良
座りっぱなしだったり無理な姿勢を続けていると血液の巡りが悪くなります。
ミネラル等をちゃんと摂っていても体の隅々まで充分に運ぶことができずにいると調整する機能がうまく働きません。手足などの末端は心臓から距離があるので血液が滞りがちになります。ヒールの高い靴やタイトな服装で長時間いることも血行不良の要因となります。
心臓だけではなく筋肉にはポンプの役割がありますが、加齢による筋肉量の減少、運動不足による筋力の低下も血行不良を招くので、これらもつりやすい体になる大きな理由の一つです。
以上のように足がつるにはいくつかの可能性があるので、今の状況だとどの原因で起こりやすいかを知っていれば予防もしやすくなります。
つってしまったときの効果的な対処法とは?
ふくらはぎ、すねなど足首を動かすことで伸ばせる部位は手や壁を使ってゆっくりと伸ばしましょう。痛いのでツラいと思いますが急には伸ばさないように。
足の裏やモモなど咄嗟に伸ばすのが難しい部位はゆっくりと揉んでください。
筋肉の緊張をほぐして血行促進させることで痙攣を治めます。
一度つると連続して起こることがありますので、可能であれば足湯や衣類・室温の調整などで体を温めて再発を防ぎましょう。
ストレッチをして血液を巡らせるのも効果的です。
つらないために、予防方法、気を付けておくこと
運動時と普段の生活とで気を付けるべき原因を知っておきましょう。
運動時には筋肉疲労、脱水・電解質異常に気を付ける
ただひたすらに練習やトレーニングをするのは理に適っていません。休憩、休息をしっかりと取ることで超回復にも期待できますし、ケガの可能性を下げられます。
熱中症対策にもなりますので水分を適宜摂るようにしましょう。がぶがぶ飲まずに喉が渇いたと自覚する前に少しずつ飲むのがおすすめです。
普段の生活では血行不良と脱水・電解質異常に気を付ける
仕事中ずっと同じ姿勢だったり、おうち時間が増えて普通に歩く時間も減るなどして筋力が低下すると血の巡りが悪くなります。
冷暖房が効きすぎて冷えによる血行不良、暑すぎによる脱水状態にも注意しましょう。
若い頃はあまりなかったかもしれませんが、歳とともに睡眠中に足がつることも増えてきます。これは加齢による筋力低下、動脈硬化による血行不良が原因です。
また睡眠中は思いのほか汗をかきますので気付かないうちに脱水状態になっていることがあります。
運動時、普段の生活の両方で気を付けていきたいのが脱水・電解質異常です。
水分を上手に摂るのはもちろんですが「水」だけだとミネラルバランスが崩れてしまうことがあります。
予防法を実践しよう
普段からできる、具体的な予防方法をご紹介します。
筋力アップ
加齢とともに筋肉量が減っていくのはもちろんですが、どの年齢でも動かなければ筋力は低下していきます。毎日30分も歩かないという生活の人も少なくありません。
鍛えるというよりはまず”現状維持が目標”くらいの気持ちでウォーキングや自宅でできる筋トレなどから始め、筋肉のポンプ機能である基礎代謝を上げていきましょう。
同じ姿勢を続けない、体を冷やさない
オフィスではありがちですがついつい何時間もデスクに向かっていることもあります。
伸びをするのもいいですが可能であれば立ち上がってのストレッチや少しでも歩くことをしましょう。気分転換になり仕事の効率にも良い影響を与えます。
エアコンの温度設定などを操作できないことも多いので衣類での体温調整、着圧ソックスなどで血行促進していきましょう。
眠るときも重い掛け布団をやめることで同じ姿勢になるのを避けたり、足が布団から出て冷えるようだったらレッグウォーマーなどで温めるようにしてください。
ミネラルを摂る
電解質異常の対策として先述したミネラルを摂りましょう。
ミネラルは代謝を促す機能を調整するために必要な栄養素なので、バランスよく摂取することでつりの予防になります。
・カルシウム
乳製品、小魚やエビなどの魚介類に多く含まれます。
・マグネシウム
大豆や納豆などの豆類、アーモンドなどのナッツ類に多く含まれています。
カルシウムとマグネシウムは2:1で摂取するといいとされていますので個々の量だけでなくバランスも意識しましょう。
・カリウム
野菜類、豆類、果物などに豊富に含まれます。水溶性なので加熱や調理法によって含有量が減少することも覚えておきましょう。
カリウムは運動時などはバナナからが摂りやすいです。スポーツドリンクからも手軽に摂取できますが糖分も多く含まれるので運動していないときは特に摂取量に気をつけてください。
・ナトリウム
体の水分量の調節をするミネラルですが一般的には"塩分と同じ"と考えていいので、普段は不足することよりは摂りすぎていないかを気にしてください。
ミネラルは大量には必要な栄養素ではないですがバランスが崩れやすいので気を付けていきましょう。
麦茶がおすすめ
水分補給とミネラル補給に適しているのが麦茶です。
最近では”ミネラル”を名前につけた商品も多く出ていますね。
運動時のドリンクとしても適しているうえに、スポーツドリンクで気になる糖分の過剰摂取も抑えられます。カロリーはゼロとも言われますが、コップ1杯(200ml)で2kcalくらいです。ゼロではないにしろあまり考えなくてもいいと思います。
また緑茶やコーヒーとは違いカフェインが入っていないので利尿作用も低いため仕事中や就寝時の飲み物としても適しています。
冷やしても、常温でも、温めてもどんな飲み方でも美味しいというのも麦茶の嬉しい特徴ですよね。
商品によって含まれるミネラルのバランスは多少変わってきますので、特に運動時のドリンクとして飲む場合、気になる人は成分表を見て不足しているものがあれば補食(塩昆布、アーモンドチョコ、バーなど)でカバーしましょう。
つり対策以外の効果
麦茶にはつり対策以外の嬉しい効果もあります。
・ノンカフェイン
妊娠中や赤ちゃん、就寝前にも飲むことができます。
・抗酸化酵素
細胞の酸化、老化を防ぎます。
・虫歯予防
バクテリアの定着を予防して虫歯の原因菌が付着しつづけるのを防ぐとされています。
麦茶の注意点
麦茶の原料である大麦は体を冷やす特徴があります。
つり対策として飲む場合には一度にたくさん飲むのは控えて常温か温めて飲むようにしましょう。
まとめ
とても身近な飲み物"麦茶"は意外とスーパードリンクだったんですね!
子どもの頃はよく飲んでいたけど大人になってからはほとんど飲まなくなったという人もいると思います。
つりに悩んでいたら常温や温めた麦茶を飲んでみてはどうでしょうか。
もちろん麦茶だけで足のつりを完全に解決することはできません。
やはり適度な運動とバランスの取れた食事をすることで筋力と代謝を上げていくことが一番効果があります。
いきなりハードなトレーニングは必要ありません。まずは興味がある運動、簡単な運動から始めてみましょう。
そして運動を始めるときにはシューズやソックス、ウェア選びにも気を使ってください。
自分に合わないものや機能が低いものを使ってしまうと逆に血行を阻害したり、ケガの原因になったりと効率のいいトレーニングができなくなってしまいます。
麦茶もトレーニングアイテムもかしこく使って健康な体を手に入れていきましょう!