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陸上競技にストレッチは必要?効果やおすすめの方法を紹介!
運動前後のストレッチを"やらなくても問題ない"と考える人もいるかもしれません。実際に"今までやらなくても動けてたしケガもしてない"なら時間を割いてわざわざやろうとはならないですよね。
しかしある程度のレベルのアスリートはほとんどの人がストレッチをしています。なぜならそこにはやったほうがいい理由があるからです。
本記事ではストレッチの必要性とその方法を紹介していきます。
ストレッチの必要性を知ろう
走り始めのときに"気を付け"の姿勢からいきなり走り出す人はいませんよね。何かしら準備の姿勢を取るはずです。
いきなり動き出すこと自体は可能ですが、スタートに適した姿勢から走り始めればもっとパフォーマンスを高められますし、急な力を出すにしても準備をしていればケガをするリスクを減らせます。
ストレッチもこれと同じです。
予めストレッチをすることで筋肉を柔らかくし、筋や腱を伸ばし、関節の可動域を大きくしておくことで体に動く準備をしてもらい、最大限のパフォーマンスを引き出します。
また力を多く発揮できるということは許容できる負荷も大きくなり、故障のしにくい状態になります。
運動後も同じで、走っていてゴールした瞬間にビタッと止まるよりは、そのまま流してから止まったほうが体への負担は小さくなりますよね。
クールダウン時にストレッチをすることにより筋肉を硬くしない、可動域を狭めないよう保つことで筋肉痛の予防、筋肉疲労の早期回復に期待できます。
全ての人がタイムを意識して運動しているわけではないと思いますが、ケガをしてしまったり疲労がいつまでも残ってしまってはその後の生活や仕事に大きく影響してしまいます。
充実した日常を送るためにもストレッチを当たり前に行う習慣を付けていきましょう。
ウォームアップのストレッチ
運動をする前には動的ストレッチ(アクティブストレッチ)をすると効果的です。
動的ストレッチは自分で筋肉を動かし、関節の可動域を使いながら行います。
競技によってどこを重点的にストレッチをするかは変わってきますが、本項では特にマラソンなどを行うときにやってほしいストレッチをいくつか紹介します。
ニートゥーチェスト
床に仰向けになり、腰を浮かさないようにし、両手を使って片膝を胸まで引き寄せます。ももの裏とお尻の筋肉を伸ばします。
少し難しいですが立ったままでもできます。そのときは背中が丸まらないよう気を付けましょう。
ヒップローテーション
足を肩幅に開いてまっすぐ立ちます。両手を腰に置いて円を描くように大きく動かします。腰の俊敏性と強度を高めます。
アームサークル
立った姿勢で両腕を横にまっすぐ伸ばします。どちら回りからでもいいので腕をまわして肩周りをほぐします。
ブンブン早く回す必要はありません。
レッグスウィング
片手で壁や柵などを掴み体を安定させます。
足の付け根から動かすように前後に振って足全体の筋を伸ばしていきます。
個人差がありますが、運動前のストレッチは一般的に5〜10分ほど行えばいいとされています。
もちろん人によっては丹念にやる方もいますが、長時間や強度なストレッチをウォーミングアップでするとパフォーマンスに悪影響を及ぼすことにもなります。
自分に合った強度や時間を知ること、またそれを行える環境を作ることも大切です。
クールダウンのストレッチ
運動後にもストレッチは重要です。
解放感、達成感から疎かになりやすいのでしっかりと体をケアしてあげましょう。
運動後に行うのは静的ストレッチ(スタティックストレッチ)で、反動を使わずに筋肉の伸展を維持して筋肉を柔らかくし、血行も促進させて疲労を軽減させていきます。
ハムストリングストレッチ
仰向けになり片足を床と垂直になるまであげて両手で膝裏をホールドし、ゆっくりと引き寄せて20秒キープします。もも裏の筋肉が硬くなるのを防ぎます。
スタンディングクワッドストレッチ
立ったまま伸ばしたい方の足の甲を持ち、かかとをお尻まで引きつけます。20秒キープ。疲労した大腿四頭筋の血流をよくします。
バランスが取りにくい人は壁や柵に掴まって行いましょう。
シーテッドシングルレッグカーフストレッチ
座った状態で片足を伸ばし、他方の足はあぐらを組むようにして足裏を伸ばしたほうの太ももにくっつけます。
骨盤から倒していきつま先を掴んでアキレス腱、ふくらはぎを伸ばします。
ダメージを受けやすい部位ですので血行をよくしていきましょう。
ダウンドッグ
四つん這いの姿勢から膝が真っ直ぐになるようにお尻を上げていきます。
無理をすることはないですが、綺麗な逆V字になると効果的です。
背中から足首までをストレッチすることができます。
長距離を走ったあとはすぐに止まってストレッチを始めずに、まずはジョギング→ウォーキングを10分〜15分ほどして、体を走るモードから止めるモードにしてからストレッチを始めてください。
またどんな競技後でもストレッチをしているときに体が冷えないようにしましょう。
まとめ
運動前後のストレッチは必要ですが、一辺倒なストレッチでは効果的でないこともあります。
例えば短距離やジャンプ競技など瞬発力が必要な競技をする前に静的ストレッチを長く、強くやってしまうとパフォーマンスの低下を招くと言われています。
では動的ストレッチなら長く、強くやってもいいかと言えばそれもおすすめできません。
基本的にストレッチは本格的に体を動かすための準備の作業ですので、負荷をかけすぎたり疲れるくらい長時間やると逆効果になります。
またストレッチは普段から行うことにより、柔軟性を保ち血行を促進し代謝の良い体をつくることができます。動きやすくなると普段の生活が楽になったりダイエットの効果も出やすくなります。そのため普段からストレッチをすることはQOLを上げるのに効果的です。
ただし"足首はある程度硬い方が長距離ランナーには有利"とも言われています。そのような面でもストレッチは全てにおいて"善"ではないということは覚えておきましょう。
しかしそれはやらなくていいというわけではなく、自分に合ったストレッチを見つけることが求められます。
試行錯誤がいるので少し手間ですが、その分"なんとなく"やっている人と差を付けるチャンスでもあります。
自分にとって意味のあるストレッチをやってこれからも陸上競技を楽しんでいきましょう!