ロードバイクに乗ると本当に痩せる? 消費カロリーはどのくらい?
ダイエットへの関心は一年を通して高く、そして様々な方法が紹介されています。そんな中ここ最近では自転車、特にスポーツタイプであるロードバイクによるダイエットが人気を集めています。
もちろんロードバイクにただ乗ってるだけでは痩せません。これは他の運動にも言えますが、痩せるための内容を伴った方法でやることで効果が得られます。
大切なのは"強度"と"時間"とその"継続"です。
ダイエットは簡単なことではないので"楽して痩せる"というのは難しいかもしれませんが"楽しく痩せる"ことはできます。
楽しく運動ができれば無理なく続けられるので、結果的に「思ったより楽に痩せられた」となるかもしれません。
ロードバイクは楽しく続けられる方法の一つだと思いますので本記事でその理由を紹介していきます。
とりあえずの目安ですが、国立健康・栄養研究所の改訂版 身体活動のメッツ(METs)表によるとロードバイクによる消費カロリーは体重60kgの人が1hでだいたい500kcalで、ウォーキングより325kcal多くランニングより20kcal少ないくらいです。詳しくはまたのちほど説明します。
ロードバイクがダイエットに向いている理由
がっしりとした体を目指すなら無酸素運動をして糖を消費させますが、体脂肪を消費して引き締まったしなやかな体を目指すなら有酸素運動が効果的です(代謝をよくするにはある程度の筋肉量もいります)。
有酸素運動は脂肪をエネルギーとして使い出すまで2、30分はかかるとされていて、そこからトータル1時間〜1時間半の運動をすればダイエットに繋がると言われています。過度に長時間やると逆効果になることもありますので頑張り過ぎには気をつけてください。
有酸素、無酸素は運動の種類で明確に分けられるわけではなく、だいたい心拍数120〜140bpmで、会話ができるくらいの状態を有酸素運動と呼ぶのが一般的です。自転車の他、ウォーキングやランニング(ジョギング)、エアロビクス、水泳などが代表的な有酸素運動です。
消費カロリーは【METs値×時間×体重×1.05】で計算されます。METs値というのは安静にしている状態を1としてその運動の"強度"を表します。先出の国立健康・栄養研究所によるとウォーキングが2.8、ロードバイク・ゆっくりめのクロールが8.0、ランニングが8.3くらいなので、ウォーキングだけだとダイエットには少し強度が足りないかなと思います。
ランニングよりロードバイクはダイエットに優れている点
ランニングとロードバイクのMETs値(強度)はランニングの方が少し高いです。
なのでその強度を維持しつつ同じ時間、同じ期間を行えばランニングの方がダイエットに適している言えます。
しかしランニングは膝や腰、地面とダイレクトに接しているために足への負担を感じやすく、ダイエットとして1時間以上走るのは少し大変かもしれません。
ロードバイクはペダル、サドル、ハンドルで体重を分散させるためどこか一点に負荷が集中することはなく、ギアがあるので必要以上に無理をして漕ぐこともありません。
また、ダイエットにとって"飽きる"ことが大敵です。同じく1時間走るにしても移動できる範囲が広く景色が変わるほうが楽しめますし、速く走って普段とは違う風を感じながらの運動も気持ちがいいと思います。
特に水泳などは移動手段としては考えられませんが、ロードバイクは自転車通勤としても使えるので、わざわざ運動の時間を作らなくとも通勤の往復だけで1日のノルマをクリアできる効率のよさも人気の理由の一つです。
これはデメリットにもなってしまいますが、ロードバイクを始めるときはランニングや水泳に比べて初期費用が多くかかってしまいます。だからこそ「せっかく買ったのだから」と、それが継続する力になっている人もいます。
ダイエット効果に最適な季節はいつ?
体温を維持するために代謝が上がるので冬はダイエットにとって良いと言われています。
しかし屋内にいることが多くなって間食の量が増えたり、年末年始の飲み会や寝正月という誘惑も多く、そして毎日気温が低いと運動しようという気持ちになりにくい季節でもあります。
それでも動き出してみるとすぐに体温は上がりますし、空気が澄んでいて冬の運動も気持ちがいいので、少し頑張って一歩踏み出してみてください。
ただし、寒い日に急に運動をするとケガをすることもあるので暖かい日よりはしっかりめにウォームアップをしてください。
あと気を付けたいのが運動後に体を冷やさないこと。体が冷えると血流が悪くなり健康にも代謝にも良くありません。運動後はクールダウンをしてからなるべく早く暖かい服に着替えるか部屋に入るようにしましょう。
ダイエットにおすすめな乗り方は?
先述した通り、有酸素運動で脂肪がエネルギーに変るまで2、30分はかかると言われています。なので"20分乗って休憩"を繰り返していたらたとえトータル1時間乗ってもダイエットの効果はあまり期待できません。少なくとも30分は乗りたいです。
短い期間だけ乗っても効果が出にくいのがダイエットです。公益財団法人 健康体力づくり事業財団によると体重1kg減らす消費カロリーは7,000kcalで、目安ですが60kgの人が毎日1時間のライドで5kg痩せるには、70日間かかります。
ではどの程度の強度で乗ると効果的でしょうか。心拍数を120〜140bpm(1分間の回数)くらいにするのが有酸素運動に適しているとされています。
自転車には"ケイデンス"という数値があり、これは1分間のクランク回転数(ペダルを漕ぐ回数)です。
心拍数を140bpmくらいにするにはケイデンスを90bpmあたりにするのが理想と言われていますが、初心者の方にはかなり大変に感じると思います。まずはケイデンス60bpmあたりで安定して乗れるようになるのを目指してみてください。軽めのギアでなるべく平坦な道を一定の速さで走るのがいいと思います。
このペースで乗れば理論上どんな自転車でもカロリー的に効果は同じですが、ロードバイクは大きく足を動かすためお尻周りをより引き締められますし、前傾姿勢になりハンドルと上半身を使ってバランスを取り車体を安定させるため体幹も同時に鍛えられることができます。
ロードバイクのダイエット効果を高めるグッズ
活動量計
心拍数を計測するときに感覚で計るのは難しいので客観的に数値を見ることができると運動の効率を上げられます。消費カロリーも表示してくれるのもあり記録もできるのでモチベーションの維持にも役立ちます。
ずっと付けていられるサイズのものや、様々な数値を計測できる機能が付いていたりと値段も数千円〜数万円と幅があります。
心拍数だけならほとんどのスマートウォッチでも計測可能だと思います。
サイクルコンピューター(サイコン)
ケイデンスを60〜90bpmを維持するにも数値を可視化できたほうが断然効率的です。ケイデンスを見るにはサイコンを装着するだけでなく車体と繋ぐ必要がありますが、数値を見ながらギアを調整することによりより効果的なライドになると思います。
もちろん速度も見れますしスマホなどと連携させて記録も残せるので、やはり楽しみながら続けられるアイテムにもなると思います。
こちらもナビ付きのものなど数千円〜数万円と幅があるので、自分の目的に合ったものを購入してみてください。
痩せる目的でロードバイクに乗る時の心得
大前提として『消費カロリー<摂取カロリー』の状態を続けていては痩せることはありません。運動すると多少なりとも疲れますから「それなりにやった」と思いがちですし、食事にも気を付けてるつもりなので「そんなに食べていない」となりがちです。感覚に頼らず客観的な数字で見れるようにすることが大切だと思います。努力の履歴が見れると励みにもなります。
逆に気を付けないといけないのがハンガーノックになってしまうこと。ダイエットのためだからとカロリーをほとんど取らず長時間運動をすると低血糖状態になります。特にロードバイクは高速で走りますので走行中に異変が起きるととても危険です。ダイエットのためにケガをしたり健康を害することになると本末転倒です。
キレイに健康的に痩せるため、体調がよくないときなども無理しないようにしましょう。
ダイエットには継続がとても重要です。自転車は移動手段としての機能が高いので普段の通勤通学やちょっとした買い物にもノルマを組み込めます。
また、大人になってから仲間が持てるというのもロードバイク人気の理由の一つです。週末などにツーリングがあれば楽しみながらもそれ自体がダイエットになりますし、情報交換や予定を入れたりすると大変なダイエットも楽しみながら続けられると思います。
最後になりますが、自転車に乗る時は音楽を聴いたりスマホを操作しながらの走行は禁止されています。ダイエットを成功させるためにも危険な行為は避け、その他の交通ルールも守りましょう。
四季の風景を楽しみ、風を感じながら楽しくライドしてみてください。
身体よりも脳の意識を改革する事が大事
最後になりますが、私(R×L代表・武田)自身も約2年かけて14㎏(84㎏→70㎏)にダイエットし今もその体重を維持をしています。
最初の1年は有酸素運動だけでしたが、2年目から積極的に食事を変える事で1年目には中々到達しなかった体重になりました。
年齢を重ねていくと年々基礎代謝が落ち、痩せにくくなると言われますが、私もそれを実感しました。
但し、食事の内容と量を積極に変更すると身体は「この量と質で十分」という事に気付く事ができます。
普段いかに食べ過ぎかに気付くのです(笑)
ダイエットは身体よりも脳の意識を改革する事が大事だと年を重ねる毎に感じます。
ぜひお腹周りが気になるみなさん自転車と脳改革でダイエットしましょう。
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