薄いサッカーソックスでボールコントロールは変わるのか?

薄いサッカーソックスでボールコントロールは変わるのか?

ベルカンプ、ジダン、イニエスタ、これらの選手に共通する突出したスキルと言えば「ボールコントロール」です。

このボールコントロールというスキルはサッカーの基礎スキルのひとつですが、簡単にできないことは経験者であれば感じることだと思います。

このスキルを習得するには、どういった練習が必要なのでしょうか?また、シューズやソックスといった用具の側面からはどのような工夫が必要なのでしょうか?R×Lフットボールテクニカルディレクターの角田壮監氏にお話しを伺いました。

ボールコントロール上達のポイントは足の感触

ーーボールコントロールの上達のために、練習ではどういった点に気を付ければいいでしょうか? 

角田壮監氏(以下:角田):ボールコントロールには、以下の2つのケースがあります。
  1. 自分に向かってくるボールを処理するケース
    このケースでは、ボールを受ける技術が求められます。自分に向かってくるボールの軌道や回転、距離を認知する視力、そのボールの動きに合わせて身体を操作・調整する神経系の能力がとても重要です。

  2. 自分の支配下にあるボールを動かすケース(ドリブルなど)
    このケースでは、ボールを運ぶ、蹴る、進行方向を変える技術が求められます。自分の支配下にボールがあるので1.に比べるとコントロールしやすいです。
1.も2.も、ボールの軌道や回転、自身との距離を認知することからはじまります。そこでの認識に誤りがあるとボールコントロールにミスが生じる確率が高くなります。
そして、ボールのどの部分を、身体のどの部分で、どのような角度で、どの程度の力加減でボールに触れる、または力を加えるのかがボールコントロールのポイントです。
サッカーは、手でボールを扱うバスケットボールやハンドボールと比較すると、目からの距離もあり、手に比べて不器用な足でボールを扱うことで難易度は高くなります。
そのため、サッカーのボールコントロール習得には、たくさんの練習が必要です。
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シューズとソックスで感触が変わる

ーー他にはありますか?用具によってもコントロールは変わるのでしょうか? 

角田壮監氏(以下:角田):ボールをコントロールするには、感触を意識することも大切です。

サッカーのトップ選手も大会ごとに公式球が変わるので、大会までにボールの特徴を理解し感触を身につけるなどの準備をします。選手育成でもボールの感触を身につけるためにジュニア期のトレーニングプログラムに「ボールフィーリング」というテーマがあることでもボールの感触の重要性が理解できます。

足でのボールの感触をさらに鈍らせるのは、足表面を皮革などで覆い、足裏に独特のアウターソールを搭載したサッカーシューズです。
もちろん、足を皮革などで覆うことで、激しいボール際のデュエルから足を守り、堅いソールにスタッドがついていることでピッチで滑らない、また力がピッチやボールに伝わり、力強くプレイできるという利点があります。
しかし、”ボールのコントロールのしやすさ”に限定すると裸足に近い状態がベストです。
例えば、バスケットボールやハンドボールは手でボールを扱う競技ですが、手袋の着用が義務付けされたとするとボールをコントロールしづらくなるでしょう。そして、選手はなるべく素手に近い感覚でプレイできる手袋を必要とすると思います。

サッカー競技では、シューズと同様にソックスも競技規則で着用が義務化されています。
競技規則とは違った視点ですが、ソックスにはシューズ内の足の肌を守るという重要な役割もあります。裸足でシューズを履くと、靴擦れで肌を痛めてしまいます。また、汗や蒸れの対策ということからもソックスは必要不可欠です。 

ソックスの厚みでシューズのフィット感を整える

ーー着用が義務付けられているシューズとソックスですが、選び方のポイントを教えてください。

角田:前述のとおり選手は試合でシューズを履かなければいけません。そのシューズが素足とボールの間に存在するものであることを考えると、ボールコントロールを意識したサッカーシューズ選びのポイントとして「素足に近い状態の実現」が挙げられます。そして、それを実現する上で重要なのが足とのフィット感です。

足とのフィット感の基本はシューズのサイズが合っていることです。シューズは足長(レングス)、足幅(ワイズ)、足型(踵型、甲の高さなど)が自分の足に合っているものを選びたいですが、完全に合っているシューズに出会うことは大変難しいです。

そこで足とシューズの最適化の調整役となるのがソックスです。ソックスの素材、厚みを変えることでフィット感を微妙に調整することができます。ソックスでわずかなフィット感を調整をした後に、シューレース(靴紐)の締め加減で一体感が高まり、ボールを扱う際の感触が足に伝わりやすくなります。ボールコントロールの際の感触をよくする発想の一つとして活用してみてください。

肌に近い感触を重視するなら”薄手”ソックス

ーーボールコントロールの感触を良くするために、ソックスが重要なのは理解できました。ソックス選びのポイントがあれば教えてください。

角田:ボールコントロールの習得には、成功時の感触を身体に記憶させることが大切です。成功したボールコントロール時の感触を記憶させるには反復練習が必要で、怪我のリスクを回避した上で肌に近い状態で感触を体感することが望ましいです。成功した感触が記憶されるまで繰り返し練習をすることで、確かな技術につながっていきます。
極端な良くない例を挙げると、胸トラップをダウンジャケットを着て練習しても感触を体感することが難しいことは想像がつくと思います。足も同じように考えてみると、衝撃を緩和することは考慮しつつボールコントロールに重要なボールの感触を足に伝えることのできる薄くて柔軟性が高いソックスを選ぶことをおすすめします。

何より、フィットしていることが条件

ボールコントロールの上達には、足で扱うボールの感触を身体に記憶させるということを紹介しました。確かな感触を得るためには、足にフィットしている素足感覚のサッカーシューズ選びとサッカーソックス選びが大切です。足にフィットしている素足感覚のシューズに合わせて肌感覚のソックスを選べば、ボールの感触をしっかり感じることができると思います。

肌感覚で履けるサッカーソックス

ーーなるほど、肌感覚に近い感触を得ることができれば、今まで以上にコントロールの精度は上がりそうですね。では、薄く、肌感覚に近い感触を得ることができるソックスはどんなものなのでしょうか?

角田:ボールコントロールに限定すれば、足とボールの間に存在するサッカーシューズやサッカーソックスは、ボールの感触を妨げる存在になってしまう可能性があります。
とは言え、サッカーという競技での選手のパフォーマンスを考えれば、シューズを履くことは、競技規則で定められていなくても、足の保護やピッチを走り、急激なストップや方向転換、強いボールをけるために必要不可欠です。
となると、シューズの内側の足を保護し、足とシューズの最適化を図るソックスが必要だと考えられます。

近年、グローバルシーンにおいてもサッカーシューズの発展は確実に素足感覚の方向に進んでいます。
そのような中で、ソックスに求められるのは、ソックスを履いていることを感じさせない第2の皮膚となるソックスです。
グリップソックスのような機能ソックスが注目されがちですが、高品質な素足感覚のシューズが受ける感触を確実に素足に伝えることができる素足感覚ソックスの価値を知ってもらえたら嬉しいです。

LTSSでは、R×Lコレクションとして、世界的に見ても例のない超極薄のセパレートソックスをラウンドタイプと五本指タイプで供給しています。ボールコントロール時に伝わる「感触」、ピッチから伝わる「感触」を大切にしている選手は、是非ご体感ください。 

素足感覚を邪魔しない R×Lサッカー・セパレートソックス

素足感覚実現するための条件・品質を備えたR×Lのセパレートソックス。

現在、好みの形状と厚さを選べるように4種類のラインナップがあります。

RIO DE JANEIRO セパレートソックス 薄地(5本指) FG-1000

一つめは生地が薄く5本指ソックスで、究極の素足感覚を目指した「RIO DE JANEIRO セパレートソックス 薄地(5本指) FG-1000」です。

 

SAO PAULO セパレートソックス 薄地(ラウンド) FG-2000

二つめはこちらも生地が薄くラウンド型のソックス、同じく究極の素足感覚を目指した「SAO PAULO セパレートソックス 薄地(ラウンド) FG-2000」です。

 

ーーーーR×Lセパレートソックスには「中厚」モデルもご用意しておりますーーーー

OKINAWA セパレートソックス 中厚(5本指) FG-3000

三つめは中厚で5本指ソックス、スタンダードな履き心地ですがアンクル・ヒールロックで抜群の安定感を発揮する「OKINAWA セパレートソックス 中厚(5本指) FG-3000」です。

 

TOKYO セパレートソックス 中厚(ラウンド) FG-4000

最後は中厚でラウンド型のソックス、同じくタンダードな履き心地ですがアンクル・ヒールロックで抜群の安定感を発揮する「TOKYO セパレートソックス 中厚(ラウンド) FG-4000」です。

足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出す Leg Tool Separation System

R×Lフットボールテクニカルディレクター

角田壮監(かくたまさみ)


足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出す Leg Tool Separation Systemを考案。
社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにトップアスリートのマネジメントや次世代ニーズを見据えた魅力あるスポーツシーンの創出に努めている。現、(公財)日本体操協会パルクール委員会委員、(公財)日本水泳連盟競技力向上コーチ委員会スタッフ

【経歴】
  • システムコーディネイター/フットボールクリエイターとして様々なプロジェクトを立案、プロデュース。
  • アシックスフットサルシューズ・カルチェット、デスタッキシリーズ考案
  • 東京ヴェルディBSチームディレクター、ラモスプロジェクトディレクター、LDH JAPANアスリート部門統括責任者、他
  • 指導者としても2003年・全日本ユース(U15)フットサル大会・東京都大会優勝など、優れた指導歴を持つ。

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