【インタビュー】兼松藍子選手~第32回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100km 女子優勝~

【インタビュー】兼松藍子選手~第32回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100km 女子優勝~

2022年4月17日(日)に開催された『第32回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100km女子』。TEAM R×L所属の兼松藍子選手がコースレコードの8時間2分17秒見事、優勝を果たしました。

今回は兼松選手にR×L代表・武田がインタビュー!

「たくさんの応援メッセージをいただけて頑張れました」

ーー2019年春の29回大会に続いての優勝おめでとうございます。

兼松藍子選手(以下・兼松選手):ありがとうございます。スタート前にもたくさんの方から応援メッセージをいただけて頑張れました。

ーー今回は3年ぶりの富士への参加でしたね。どのような気持ちで参加されましたか。

兼松選手:2019年は故障明けで練習が積めなかった影響もあり、優勝できたものの満足なレース内容ではありませんでした。今回はしっかり練習が積めて調子が良かったので、リベンジの気持ちで挑みました。

ーー今年は優勝にプラスコースベストを48分更新、さらには100㎞のコースレコードも大幅に更新されましたね。やはりフルマラソンで自己ベスト更新を続けていた成果がでたのでしょうか。そしてフルマラソンのベスト更新するためにはどのような事をしてきましたか。

兼松選手:ウルトラマラソンのレースは中止が続いていましたが、フルマラソンは開催されることもあったので、練習内容はフルマラソンに向けてのものになりました。元々スタミナ型でスピードに弱点があったところを強化できたことが今回の結果にもつながったと感じています。フルマラソンに向けては、弱点だったスピード強化でインターバル練習など多く取り入れました。

「その時にできることをしていこう!」

ーーやはり、一つ一つ積み重ねてきた成果が出るのですね。
 今回は久しぶりの100㎞ですが今回のレースはどのようなレース展開をイメージしてスタートラインに立たれたのでしょうか。

兼松選手:3年ぶりの100kmだったので、いろいろ忘れてしまっている感覚もあると思いました。ウルトラマラソンは距離も時間も長いので、あまりいろいろ考えすぎず、何かアクシデントがあったとしてもその時にできることをしていこう!とあまり計画は立てずにスタートしました。

ーーレースのラップタイムも拝見しました。スタートから90㎞まで、アップダウンの多いコースの中、安定していて素晴らしい走りですね。90㎞までの走りをご自身ではどのように感じていますか。

兼松選手:100kmを走れている嬉しさや、多くのランナーと共にレースを共有できている楽しさが優先して、感覚としてはあっという間に過ぎていきました。アップダウンも、こんな坂道あったなぁと辛いながらも感慨深い、そんな感じでした。

ーー今回のレースの山場は90㎞~100㎞だと思うんです。河口湖からゴール手前まで一気に250mを駆け上がるのがこのレースの特徴ですが、90㎞時点の身体と精神の状況、そしてゴールに向かって坂を登っている時の身体と精神の状態を教えて頂けますか。

兼松選手:久しぶりとはいえ、あの最後の登りのきつさだけははっきりと覚えていました(笑)
80kmあたりから、くるぞくるぞと、最後の坂に向けて心の準備をしていました。
でも実際90km〜95kmまでの坂道は思ったほどダメージなく前に進めていたので、95kmからのグイッと登るところまで貯金をつくろう!と走っていました。95kmからは、かすかに聞こえてくるゴール地点のアナウンスの声に、もう少し!もう少し!と気持ちを切らさないように足をすすめました。

ーーでは、レース中の補給についても教えて頂けますでしょうか。レース中の水分補給、栄養補給はどのような計画だったでしょうか。また実際にはどのようにされたか覚えている範囲で構いませんので教えて頂けますか。

兼松選手:今回は400ml以上のボトル携帯が義務付けられ、エイドでは給水器でセルフ補給とのことだったので、500mlのフラスク、ジェルもフラスクに入れてゴミが出ないようにして背負って走りました。計画としては、15kmに一回水分を補給しようとしましたが、当日は暑さもなく小雨が降る寒い気候だったので、計画より少ない補給で済みました。
ザックを背負う重さはありましたが、自分の摂りたいタイミングで補給ができる利点はいいなと思いました。

「ストレッチやマッサージ、お風呂での交代浴で疲労回復」

ーーそして見事100㎞女子で2019年春大会に続きの優勝となりました。おめでとうございます。
少しレース前後の事もお聞きしたいと思います。まずはレース前1週間、練習や調整そして生活リズムなど気を付けている事などがあれば教えて頂けますか

兼松選手:ありがとうございます。
これまで、レース前1週間でも結構距離も走っていたのですが、最近はオフにすることで調子が上がることも経験したので、その時の身体の状態に合わせて調整を変えています。生活の面では、レース開始時間に合わせて身体が動くように起床時間や朝食時間を調整したり、練習時間を調整したりしています。

ーー長距離レース後の身体のケアなどはどのようにされていますか。そしてフルマラソンや24時間走とのケアの違いがあれば教えてください。
 またいつもR×Lではレース後の足裏画像を送って頂いていますが今回も足裏はマメなどできなかったでしょうか

兼松選手:普段からメンテナンスに通っているスポーツマッサージでほぐしてもらったり、自分でできるストレッチやマッサージ、お風呂での交代浴で疲労回復につとめています。
フルマラソンや24時間走との違いは特にありませんが、練習復帰にかかる日数はダメージが違うので距離によって変えています。
足裏はいつも通りマメや擦れもなく、トラブルなしで走り切れました。


※レース後の足裏画像

「メリノウールは季節や気候に関係なく、長時間ストレスなく着用できます。」

ーー今回、使用したアイテムについても少しお話させて下さい。今回使用したアイテムは下記になりますが気に入っている点を教えて頂けますか

 

兼松選手:

ソックスR×LメリノTRR-34G・・メリノウールは季節や気候に関係なく長時間ストレスなく着用できます。水はけが良いので、雨が降っても足に汗をかいても不快感がないので気に入っています。

 


ゲイターレーシングゲイター薄くて軽量なのにしっかりと膝下をサポートしてくれます。着圧がちょうどよく、むくみにくいのも気に入っています。


アーム:シームレスアームカバー ・・防寒にも紫外線対策にも使えるところが気に入っています。切って長さも調節できたり、ずり落ちもないためとても走りやすいです。


ウェアWILD DRYハーフジップ・・驚くほど軽く、汗をかいてもすぐに乾いてくれるので快適に走ることができます。今回はザックを背負うこともあり、ザック擦れのないようにハーフジップで首まで守ってくれるウェアにしました。


キャップ:販売終了・・つばが長めなのに視界は広く、メッシュ機能で熱がこもりにくいところが気に入っています。
※2022モデル4月26日~販売中!⇒ご購入はこちら


手袋:メリノグローブ(販売終了)・・保温性にすぐれ、濡れてしまってもすぐに乾くところ、ウォッチウィンドゥで手首まであたたかく、薄くて軽いので、つけている感じがあまりしないところが気に入っています。

ーー商品の気に入っている点ありがとうございました。最後に2つ。100㎞マラソンの楽しさをこれを見ている皆さんに教えて頂きたいのと、
次の目標なども教えて頂けますか

兼松選手:100kmという距離は、なかなか挑戦するのに決心がつかないことも多いと思います。私も走り始めた頃は、まさか自分がこんなに走るとは思っていませんでした。
完走を目指すためには、もちろん練習や準備が必要です。でも、100kmのゴールにたどり着いたときの達成感は、何ものにも変えられない最高の瞬間です。
レース中にも、いろいろなアクシデントがあったり、やめたくなったり投げ出したくなったり、ひとつずつ乗り越えて前に進むことで得られることがたくさんあります。
また、ウルトラマラソンはランナー同士で声を掛け合ったり励まし合ったりしながら走れるのも魅力です。
是非、多くのランナーのみなさんにこの楽しさを感じてほしいと思います。

個人的な目標としては、100kmの自己記録更新、また24時間走でも記録をのばしていきたいと思います。そのためにも、フルマラソンのための練習も続けて、得意分野も苦手分野もバランス良く取り組んでいきます。

ーーありがとうございます!次のレースも楽しみにしています!

兼松選手:ありがとうございました。

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