SOCKS RANKING
ロキソニンを飲んでマラソンを走るのは危険!違反にはならないのか。
マラソンランナーの中には、ロキソニンや他の鎮痛剤を服用して走る、もしくはレース途中で服用するランナーがいます。
痛みは体への警告ですので、むやみにそれを止めてまで走るのは危険を伴います。
大きなけがや長引く問題を引き起こしかねません。
そうなれば、1レースの完走やタイムの為にランナー人生を無駄にしてしまいます。
特に市民ランナーであればそこまでするべきではないはずです。
正しいフォーム、適切なトレーニングプランでケガやトラブルを回避しましょう!
またマメなどのトラブル回避には足に直接触れるソックス選びが重要です。
足に寄り添うR×Lのソックスは全て立体製法。足にフィットして走行時の無駄なストレスを無くします。
“素足感覚”を追求するR×Lのソックスのスタンダード「EVOシリーズ」
クッション性・耐久性・履き心地のバランスに優れ、初心者からベテランまでおススメしたい大定番。
こういったポイントにも注目していくことで、充実したランナーライフを長く送ることができます。
とはいえ、実際に鎮痛剤を服用するランナーがいるとなると"体への影響"と"ルール上の問題"の両方の疑問がありますよね。本記事では主にこの二つを解説していきます。
ロキソニンとは
解熱鎮痛剤であるロキソニンは、病院で処方される頻度が高く。医療用の薬と同じ成分のものが市販薬としても販売されており、身近に購入できる薬です。
ロキソニンの主成分は"ロキソプロフェン"で、もともとは処方箋が必要な薬でしたが2011年に第一三共ヘルスケアがロキソニンSを市販薬として販売開始したことで身近なものになりました。ロキソニンSは"効果の弱いロキソニン"と思われがちですが成分や効果はロキソニンと同じです。
炎症を体内で引き起こす物質のプロスタグランジンの生成を抑えて炎症や痛みの緩和、熱を下げる非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)というものに分類されます。
ロキソニンの他にはアスプピリン(バファリンAなど)、セレコックス、ボルタレンなどもNSAIDsです。
効果は頭痛、歯痛、月経痛など各部位の痛みの鎮痛、悪寒解消、解熱など様々で15分〜1時間ほどで効き始めて5〜6時間効果が継続します。
マラソン時の使用は鎮痛目的がほとんどで、特に下半身の痛みを和らげたいときに使います。練習で痛めて本番に挑むとき、また本番中に痛めたときにも服用するランナーはいます。
効き目には個人差がありますが足首を捻ったとき、そのままでは走れなくてもロキソニンを飲むと問題なく走れることもあります。もちろんこの効果は重大なケガを引き起こすリスクになります。
ドーピングにはならないの?
気になるのがルール上の問題だと思います。
やはり薬と聞くと"薬物=ドーピング"というイメージが浮かんでしまいます。
しかし2023年2月時点ではほぼ100%の大会で非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を禁止薬物とはしていません。
今のところ体へのリスクはそれほどないとされているのに加えて、本来以上の身体能力を発揮させるための薬ではないという理由です。
ロキソニンはマラソン、フルマラソンだけでなく、40キロ以上を走るウルトラマラソンや山や峰などを長距離走るウルトラトレイルでも使用されます。
フルマラソンももちろん過酷ですが、それ以上にウルトラマラソンやウルトラトレイルは体へのダメージが大きくなるからです。
それに加えてウルトラトレイルは"自力で下山できること"も大事なので、大会に迷惑をかけないためにもケガをしたときにロキソニンを飲んで下山をするランナーもいます。
しかしフランスのトレイルランニング大会、ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB®)はスタート24時間以内の非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の使用を禁止にしました。
方法や周知の問題からこれまではあまり厳しい処分は与えられていませんが、今後は失格やペナルティの対象になっていくと思われます。
この流れが他大会にどう広がっていくかも注意が必要です。参加要件などは必ずチェックしていきましょう。
副作用について知っておこう
すでに使用している人も、どんな副作用があるかを認識しておきましょう。
ロキソニンの副作用
ロキソニンの代表的な副作用は食欲不振、胃の不快感や胃痛、嘔吐など消化器への症状です。そのため市販のロキソニンには胃薬が配合されているものもありますし、病院でも胃薬と一緒に処方されることも多いです。
このため胃潰瘍などを患っている方にはあまりおすすめできません。また高齢だったり長期で服用されている方も副作用が出やすいことを理解しておきましょう。
走る前に服用するときも空腹はなるべく避けて、走っているときもエイドなどで食べ物をお腹に入れてから服用してください。
消化器系以外にもむくみ、蕁麻疹、眠気などの副作用もあります。
効き目があまりないからと過剰摂取したり短時間で続けて服用したりするのは絶対にやめて用法は必ず守りましょう。
飲み合わせなどにも気を付ける
それぞれのリスクはそれほど高くなくても飲み合わせによって異常が出たり、効果が下って本来抑えなければならない症状が抑えきれなくなることもあります。
ロキソニンとの飲み合わせを避けるべき代表的なものを挙げていきますが、これ以外のものでも一度確認しましょう。
・ワーファリン(抗凝固薬)
・SU剤(血糖降下剤)
・ニューキノロン系抗菌剤(抗生物質)
・メトトレキサート(リウマチなど)
・炭酸リチウム(躁病など)
"重大な副作用"の追記
薬は全体的な使用量や使用期間が増えればその分新たな副作用が分かることもあり、追記されることがあります。
少し前にロキソニンも"小腸・大腸の狭窄・閉塞"が重大な副作用として追記されました。
また最近も皮膚が赤くなり小膿疱が出たり、全身のだるさ、高熱が出るなどの"急性汎発性発疹性膿疱症"も追記されました。
ただしこれらは即ち起こる可能性が高いということではなく「起きた症例があり、ロキソニンとの因果関係を否定できない」というものです。また市販薬の表記とは異なることもあります。
しかし起きれば重大な副作用となることは確かなので自分が使う薬の情報は更新していきましょう。
副作用以外の注意点は?
その他の注意点も知っておく必要があります。
怪我の悪化
先ほども書きましたが、走れないほどの痛みがあってもロキソニンを飲めば鎮痛作用が働いて問題なく走れることもあります。
しかし痛みは体からの警告でもあります。痛みが無いからといってケガそのものが治っているわけではありません。
本来ならば休むべき状態なのに走り続けて、その後に深刻な事態になることもあります。
痛みを抑えて走ることは大なり小なりケガの状態を悪化させることになりますので、個人の判断で服用するべきではないです。
賛成意見と反対意見がある
湿布やテーピングも鎮痛作用がありますが、やはり"薬を飲んで記録を狙う"ということに賛否があります。
また、チームで走ることや、友人や仲間と大会に申し込むこともあります。
迷惑をかけまいと鎮痛剤を利用するシーンも考えられますが、無理をして大きなけがをしてしまうことを周囲も望まないでしょうし、そういった考えで鎮痛剤を利用するのは考え直しましょう。
メリットとリスクをしっかり比較して決めよう
マラソン人気、魅力的なコース設定などにより参加の倍率が高くなってきている大会も増えてきています。
決して楽ではない日々のトレーニングを頑張って、参加資格の抽選もパスし、費用も交通費や宿泊費などを含めると決して安いものではありません。せっかく参加できたレースをなるべく長く走りたいと思うこと、ゴールの達成感を得たいという気持ちになるのは当然です。
なのでルールで禁止されておらず、使っている人も多いロキソニンを服用してでも走ろうとしてしまいます。
大切なのは副作用の認識、そして痛みが酷くなったときのその後の仕事、生活、運動への支障の可能性を織り込んでいるかです。
まとめ
現状ではルールの規制はありませんが、ロキソニンや他の鎮痛剤を飲んで走ることは痛んでいる部分にさらにダメージを与え続けることになり、到底おススメできる対策ではありません。
中にはそこまで痛みはないけどお守りや気休め用として服用している人もいます。重大な副作用が頻発しているというわけではないですが、薬は薬ですのでリスクゼロではないことは忘れないでください。
薬は飲まないで済めば飲まないにこしたことはありません。
なるべく痛みが起きないような体づくりや無理のないフォームで走ることも大切です。また自分に合ったシューズやソックス選びもケガを防ぎながら効率よく走るためには有効です。
スポーツをしていればケガは避けられません。痛み、薬とはうまく付き合っていき、これからもマラソンを楽しんでいきましょう!