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女子サッカー選手のサッカーソックスが、すねのあたりでたるむ理由
近年盛り上がりを見せる女子サッカーですが、欧州では注目度の高い人気スポーツとなっています。
女子サッカーが欧州で大人気?
ーー欧州では、女子サッカーがとても盛り上がっているようですね。どのような盛り上がりになっているのですか?
角田壮監氏(以下:角田):昨年、2022年7月に第13回女子欧州選手権(UEFA WOMAN`S EURO)が開催されました。
イングランドのウェンブリー競技場で決勝が行われ、開催国イングランド代表がドイツ代表を延長戦の末に2-1で勝利し優勝しました。
この決勝戦を観戦にウェンブリー競技場に詰めかけた観衆は、8万7192人。UEFA WOMAN`S EURO 2022は、全31試合の総観客数は57万4875人という大変な盛り上がりでした。
欧州ではUEFA女子チャンピオンズリーグが毎シーズン開催され、女子サッカーの人気が益々高まってくると言われています。日本人女子サッカー選手も欧州でプレーしていますので注目してください。
サッカーは、男子だけのスポーツじゃない!
角田:みなさんもご存知のように、なでしこジャパン(女子サッカー日本代表)は、2011年FIFA女子ワールドカップで優勝しています。
スキルフルでコレクティブな日本のサッカーは世界から称賛され、女子サッカーの発展に大きな影響を与えました。また、東日本大震災で失望感漂う日本社会に希望と活力、勇気を与えてくれました。
そのような活躍をしている日本の女子サッカーは、更なる発展を目指し2021年9月に日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕。
このリーグのWEという名称には、みんな(WE)が主人公として活躍する社会を目指す、という思いが込められています。(https://weleague.jp/about/)
このように、サッカーは、男子だけのスポーツではなく、また、男子の中に女子が入れてもらうではなく、女性が活躍するスポーツになっています。
女子サッカー選手のソックス事情?
ーーその女子サッカーですが、選手のサッカーソックスがすねの辺りでたるんでいる姿をよく目にします。サッカーソックスは足のサイズ毎にレンジがあると思うのですが、どうして、こういったことが起きるのでしょうか?
女子サッカー選手には、大きいソックス
角田:あきらかにサイズが合っていないですよね。
サイズというのは、シューズを履く足のサイズではなくて、すねの長さやふくらはぎ周囲のサイズです。適切なサイズよりも太いソックスを着用していると、すねの辺りでソックスがたるんでしまいます。また、長さが合っていないソックスを着用していると膝上(Knee Hight)や大腿部の中央くらいまで大きく引き上げられタイツのようになってしまいます。
WEリーグでも大きめのサイズであろうチームソックスを足首周辺で切ったカットソックスにして膝上まで引き上げたり、必要以上に折り返しを大きくしている姿が見受けられます。
ユニセックスといいつつも、男性が基準だったり。
ーーなるほど、何故多くの女子サッカー選手はそのような工夫をしてまでサイズの合わないソックスを履くのでしょうか?
角田:スポーツメーカーから販売されている「ユニセックス」サッカーソックスのサイズは、男子選手の規格で製造されたものを女子選手も履けると表記しているだけに感じられます。
ファッション界では、社会的なメッセージを込めてラグジュアリーブランドがユニセックスに取り組む流れはありつつも、やはり女性に向けた斬新かつ芸術的なコレクションが発表されています。私たちの日常的な洋服は女性用、男性用の別規格になっていますよね。カットソー、ジャケット、デニム、スーツ、もちろんシューズも女性、男性に適した形状やデザインになっています。ランニングシーンには女性向きの規格のシューズやウェアがあります。
サッカーシーンでも、もっと女性向けのシューズやウェア、ソックスが増えていくことで女子選手のパフォーマンス、モチベーションもアップするはずです。
また、サッカー選手の美しさ、品格において、脚のシルエットは大切な要素のひとつです。なので、自分らしいクールさ、エレガントさもサッカーソックスで変えられると思います。サッカー用具メーカーには、もっと女子選手のための用具を開発、販売していくことを期待します。
これは、中学生・高校生選手にも見られる姿
角田:女子選手の場合、中学生、高校生年代、大人であっても足のサイズが22cmということは普通にあります。チームソックスはチームで統一されているためサイズが大きい場合、そのまま大きめのソックスを履いているケースもあるようです。
大きめのソックスを履いた状態でシューズを履くと足とシューズの間にあるソックスが足とシューズのフィット感の妨げとなりプレーしにくくなります。
そして、すね・ふくらはぎ周辺のサイズが長すぎる・太すぎるソックスを履くとソックスのずれ・たるみだけでなく、レガースのずれ・ずり落ちの原因にもなります。
チームソックスは個人で選ぶことができないので、男女問わず中学生、高校生、小学生低学年の選手にも起きている現象です。
今回のテーマである「女子サッカー選手のサッカーソックスが、すねのあたりでたるむ理由」は主に以下の3つが考えられます。
①すねの長さに合っていない(長すぎる)
②ふくらはぎ周囲のサイズが合っていない(ソックスが太すぎる)
③女子選手に適切なソックスが少ない(製造されていない)
選手はすねのあたりでたるみを予防するために、①膝上まで引き上げる ②さらに大腿部の中央まで引き上げる ③履き口部分の折り返しを大きくする といった工夫をしているのが現状です。
すねの長さ、ふくらはぎ周囲のサイズで選ぶ
ーーどういった解決策があるのでしょうか?
角田:私が考案する完成されたセパレートサッカーソックスの仕組み(LTSS)では、素足感覚のサッカーシューズを快適に履くために足とシューズの最適化を図るセパレートソックス(短いソックス)と、レガースを覆いすね・ふくらはぎの保護と快適さを図るセパレートストッキング(すね・ふくらはぎを覆う筒状のストッキング)に分けて、製品化することで競技者の個々の事情に合わせたソックス選びを提案しています。
セパレートストッキングについては、すねの長さとふくらはぎ周囲のサイズで選べるようにとRxLフットボールコレクションで製品化しています。
現在は、レギュラーサイズの長さでスタンダードとスレンダーの太さ違いの2タイプがありますので、男女問わず、すね・ふくらはぎにフィットしたセパレートストッキングを選んでいただけます。
チームのソックスを選ぶ監督やコーチ、マネージャーには、サイズやカラー以外にも、ずれ・たるみをしない対策、レガース装着後も窮屈さがない設計、ふくらはぎに負担をかけず動きを妨げない品質のサッカーソックスを選ぶことをおすすめします。
また、選手がセパレートソックス(短いソックス)を着用する場合、セパレートソックスを組み合わせる裾口にも注意して選ぶことをおすすめします。
今後、各メーカーのセパレートストッキングの開発が活発になり、品質向上やさまざまなサイズ展開、色数が増えていくことで選手個々の脚の長さ、太さにフィットするセパレートソックスでプレーできる選手が増えていくことを期待しています。
フィット感に優れたセパレートストッキング選び
セパレートストッキングは、競技者の脚を守り、すねあてを覆い隠す重要な用具です。また、フィット感に優れたセパレートストッキングを選ぶには、品質とサイズがポイントです。
すねの長さとふくらはぎ周囲のサイズで、セパレートストッキング選びをはじめましょう。
R×Lセパレートストッキング5つの特徴
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ズレない
すね・ふくらはぎの形状・動きに適した独自のレッグフィット設計。
すね側とふくらはぎ側で編み方を変えることで絶妙なフィット感を実現しました。すね側は網目を細かくすることで、素脚により近い感覚を。ふくらはぎ側はメッシュ構造にすることで、通気性と柔軟性を兼ね備えています。
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たるまない
独自のレッグフィット設計に加え、履き口部分に高品質なリブ編み設計を採用。
リブ編み部分を内側に折り、二重構造にすることで、テンションが高まり、ズレ落ちや横ずれを抑えます。
テンション部分に過度なストレスがかからないよう、締め付け具合にもこだわりました。内側の二重構造の縫い目は、凹凸の少ない加工にすることで、ストレスを軽減。
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窮屈じゃない
ふくらはぎ側をメッシュ構造にすることで、過度な圧迫を解消します。ふくらはぎ周囲の大きさでタイプの違うセパレートストッキングが選べるのもポイント。
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美しい
アスリートの足首から膝下までの自然なシルエットを意識しました。R×Lセパレートソックスと合わせることで、より一体感を感じでいただけます。
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ソックス止めテープが不要
下側のリブ編み部分は、下に行くほど細かく編み、裾部分にも特殊加工を施し、足首にピッタリフィット。違和感がありません。
クルー丈(ふくらはぎ真ん中位の丈)であれば、ソックス止めテープもバンドもいらないリブ裾仕上げとなっています。
※ショート丈ソックスの場合は、サカストテープの使用をおすすめします。
素足感覚を邪魔しない R×Lサッカー・セパレートソックス
LTSSの考えに基づきセパレートストッキングと完全にマッチするように開発されたR×Lのセパレートソックス。
現在、好みの形状と厚さを選べるように4種類+練習用のラインナップがあります。
RIO DE JANEIRO セパレートソックス 薄地(5本指) FG-1000
一つめは生地が薄く5本指ソックスで、究極の素足感覚を目指した「RIO DE JANEIRO セパレートソックス 薄地(5本指) FG-1000」です。
SAO PAULO セパレートソックス 薄地(ラウンド) FG-2000
二つめはこちらも生地が薄くラウンド型のソックス、同じく究極の素足感覚を目指した「SAO PAULO セパレートソックス 薄地(ラウンド) FG-2000」です。
ーーーーR×Lセパレートソックスには「中厚」モデルもご用意しておりますーーーー
OKINAWA セパレートソックス 中厚(5本指) FG-3000
三つめは中厚で5本指ソックス、スタンダードな履き心地ですがアンクル・ヒールロックで抜群の安定感を発揮する「OKINAWA セパレートソックス 中厚(5本指) FG-3000」です。
TOKYO セパレートソックス 中厚(ラウンド) FG-4000
最後は中厚でラウンド型のソックス、同じくタンダードな履き心地ですがアンクル・ヒールロックで抜群の安定感を発揮する「TOKYO セパレートソックス 中厚(ラウンド) FG-4000」です。
BARCELONA セパレートソックス【厚・5本指】 FP-1000
運動性と耐久性に優れたセパレートソックス。練習から積極的に着用できます。
このソックスも「競技者本来の力を引き出す」ために作られました。
運動性を維持しつつ耐久性を考慮した、業界初の練習用5本指ソックスであり、特徴はナイロンをベースに耐久性を確保(当社製品比4.6倍)し、指裏とボールジョイント部に粗い綿素材を使用して滑りを防止します。
また、足趾の感覚を重視する競技者向けの仕様です。
耐久性重視のタフソックス。毎日の練習にお勧めです!
足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出す Leg Tool Separation System
R×Lフットボールテクニカルディレクター 角田壮監(かくたまさみ)足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出す Leg Tool Separation Systemを考案。 社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにトップアスリートのマネジメントや次世代ニーズを見据えた魅力あるスポーツシーンの創出に努めている。現、(公財)日本体操協会パルクール委員会委員、(公財)日本水泳連盟競技力向上コーチ委員会スタッフ 【経歴】
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