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【吉田香織選手】フルマラソン本番1週間前、私がやらないことリスト 〜「仕上げる」よりも「壊さない」ための判断〜
フルマラソン本番の1週間前。
この期間をどう過ごすかで、レース当日の走りは大きく変わります。
「もう少し走っておいた方がいいのでは?」
「最後に刺激を入れた方が安心かも?」
そう感じるランナーは少なくありません。
ですが私は、この1週間を「何をやらないかを決める期間」だと考えています。
今回は、フルマラソン本番1週間前に私が意識的にやらないことをお話しします。

フルマラソン本番1週間前は「調整期」
Q. フルマラソン本番の1週間前という期間を、どう位置づけていますか?
A. はっきり「調整期」です。
準備はもう終わっています。
この1週間で新しい強化ポイントはありません。
やるべきことは、これまで積み上げてきたものを100%発揮できる状態に整えること。
削りすぎず、足しすぎず、「今ある力を逃さない」期間だと考えています。
1週間前に「やらない」と決めている練習
Q. 絶対にやらないと決めている練習はありますか?
A. 心肺や脚に強い刺激が残る練習はやりません。
ロング走、追い込みインターバル、レースペース以上での粘り合い。
「これで自信がつくかも」と思う練習ほど、疲労が抜けきらず、本番で脚が重くなる原因になります。
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調子が良いときほど「我慢する」
Q. 調子が良い時ほど、あえて我慢することは?
A. 距離を伸ばすこと、強度を上げることです。
調子がいいと「もう少し走れる」「今日はいけそう」と思ってしまう。
でも、その“もう少し”はレース当日に使うべき余力。
私は調子が良い=やらない判断をするサインだと思っています。
1週間前の失敗談から学んだこと
Q. 過去にやってしまって失敗したことは?
A. レース1週間前に、確認のつもりで10kmレースに出たことです。
その日はPBで気持ちよく走れました。
でも脚が戻らず、本番では後半に失速しました。
「確認は大会でなく、これまでの積み重ねでするもの」
この経験から、そう学びました。

新しいことは一切やらない
Q. 新しく始めないことはありますか?
A. 新しいケア・ストレッチ・筋トレは一切やりません。
体は正直で、慣れていない刺激には必ず反応します。
この時期は「効きそう」よりも「慣れている」ことを優先します。
マッサージ・整体は「軽め」が基準
Q. 施術についてはどう考えていますか?
A. 強い施術は受けません。
ほぐしすぎ、矯正しすぎは感覚を鈍らせることがあります。
やるなら軽め・短時間・信頼できる人だけ。
基準は「良くする」より「悪くしない」です。
違和感が出たときの判断基準
Q. 無理をしないための基準は?
A. 走り出しより「翌日」を見ます。
走っている最中に消えても、翌日に残るなら要注意。
違和感を悪化させないことが最優先です。
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食事でやらないこと
Q. 食事面で避けていることは?
A. 急な変更や極端な調整はしません。
急な糖質増量、初めての補給食。
腸もコンディションの一部です。
「いつも大丈夫なもの」だけを選びます。
睡眠と生活リズム
Q. 生活面で意識的に避けていることは?
A. 夜更かしと無理な詰め込みです。
睡眠はトレーニングの一部。
この時期に削る理由はありません。
SNSとの距離感
Q. 他人の練習情報は見ますか?
A. 意識的に距離を置きます。
他人の仕上がりは、不安を刺激するだけ。
見ることで強くなれる時期ではありません。

不安になったときに「やらない思考」
Q. 考えすぎないために意識していることは?
A. 「もし〜だったら」という想像を広げないこと。
考えても変えられないことは考えない。
できることを淡々と整えるだけです。
頑張らなかった分は、必ず返ってくる
Q. 1週間前に頑張らないと、何が返ってきますか?
A. スタート直後の軽さと、後半の粘りです。
脚が自然に前に出る感覚。
「まだ余裕がある」と思えるメンタル。
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最後に伝えたいこと
Q. 本番を迎えるランナーへメッセージを。
A. 1週間前に何かを足さなくても、もう十分やっています。
減らす勇気、やらない判断は弱さではありません。
それは強さです。
自分の積み重ねを信じて、スタートラインに立ってください。
