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初心者からフルマラソン完走にはどんな練習が必要?ランニングプランをしっかり立てて挑もう!
在宅ワークやおうち時間が増えたのをきっかけにランニングを始めた方もたくさんいると思います。走ってみると気持ちがいいし「次はこれくらい走りたい」「このウェアかっこいいな」など次の目標ややりたいことが見つかっていきますよね。
そして初めの頃は考えてもみなかった"マラソン"が気になってきたりしていませんか?
もちろんフルマラソンを走り切るための練習や本番は決して楽なことではないですが、大会数、参加人数も年々増えている理由は多くのランナーが"挑戦することの楽しさ"と"42.195kmを走り切った達成感"にハマっているからです。
本記事では初心者の方がマラソンを走り切るにはどのくらいの練習が必要かを解説していきます。
トレーニング•食事•休息の三つを軸に考える
効果を出すためには走る練習はもちろん大事ですが、疲労を溜めないよう、ケガをなるべくしないようにするのも大切です。
トレーニング
"フルマラソン完走"を目指すと、どうしてもたくさん走らないといけないと考えてしまったり、自己流でやみくもに走ったりしがちです。
本番までのプランを作成して効率のいいトレーニングをすれば効果も出やすいですし、怪我もしにくくなります。走ってるわりに結果が伴わないといずれはつまらなくなってしまいますよね。
目標に向かって具体的に計画を立てて実行することが大切です。
休息 睡眠
毎日必ず走らないといけないわけではありません。運動の強度にもよりますが、トレーニングしてから48時間〜72時間空けると回復したときに以前の状態を超える(超回復)と言われています。なので走るトレーニングは週3回くらいにしておきましょう。
また睡眠の質をよくすることで、成長ホルモンが分泌され疲労回復、筋発達が促されます。睡眠はしっかりと取るようにしましょう。
時間が無いからといって睡眠時間を削って走ったりするのはおすすめしません。
休むことも大事なトレーニングです。あまりに疲れているなと思ったり痛む部位などがある場合には思い切って練習を休むことも必要です。
また脈拍数で現在のおおよその疲労感も分かります。運動前に1分間測り(10秒間の6倍でも可)、普段より速い時には練習量を少な目にするなど調整してください。逆に普段よりゆっくりなときは少し負荷を強めたトレーニングにしてもいいかもしれません。
食事
タンパク質が疲労を回復させて体を強くしていくので意識して摂るようにしましょう。
もちろん炭水化物、脂質、ミネラルなどをバランスよく摂ることも健康的に体を鍛えるために大切です。偏った食事、暴飲暴食はなるべくやめましょう。
やはり体重が増えてしまうと走りに影響が出てしまったり、脚に負担がかかってしまいケガの原因にもなります。
経験を積みながら自分にとって適正な体重を把握していきましょう。
具体的な練習メニュー
実際にどういったランの練習をすればいいか紹介していきます。
初心者でありばまずはジョギングから始めてみましょう。
ジョギング
スピードアップ狙いではなくマラソンを走り切るために大切な筋肉である遅筋を鍛えるトレーニングです。
会話を楽しめるくらいのペースを意識しましょう。走れるようになるとゆっくり走るのが逆に難しくなるかも知れませんが自然な呼吸で走れるようコントロールしてみてください。
ロングスローディスタンス(LSD)と呼ばれる、長くゆっくり走るトレーニングもこちらに含まれます。
正しいフォーム
長距離を走るには正しいフォームで走ることがとても大事です。効率よく無駄なく走るためにも正しいフォームでランしましょう。
疲れてくると目線が下に向き姿勢が崩れて余計疲れてしまいます。なので視線は100mより先を見て上半身を真っ直ぐに保ちます。
(周囲の安全には気を付けてください)
体重は踵ではなく母指球に乗せるようにして走り、腕振りは肩より後ろで行うので肘の位置は胴体より後ろになります。前に出てしまうと体がブレてしまいます。
後ろから骨盤を押されているように、足は真下に、地面にタッチするように走ってみてください。
最初のうちは慣れずに窮屈に感じるかもしれませんが時間をかけてもしっかり身に付けていきましょう。
YouTubeなどで動画を見てイメージを掴むのもいいと思います。
インターバルトレーニング
心肺機能を高めるトレーニングです。
ランニングとジョギングを交互に繰り返します。1000m×4本、400m×10本など。
ランニングパートは全速力で走るわけでなく、全本数一定の同じペースで走ります。
途中でペースが落ちるのも、余裕が残るのもよくありません。
ジョギングパートで息を整えます。ランニングをした同じ分数を使い、ランニング+ジョギングで1本とします。
ペース走
筋持久力を高めるトレーニングです。
決めた距離を同じペースで走るトレーニングです。ペースはそれぞれになりますが、息が切れないぎりぎりを目指してください。まずは5kmから。できるようになったら距離を延ばすのもいいです。
体調や状態によっても適したペースは変わってくると思います。1km走ってみてから残りを走り切れるよう調整する方法で大丈夫です。
走り終わったあと筋肉がパンパンになるくらいのペースがいいので、やりながら感覚を掴んでいきましょう。
ビルドアップ走
スピード、スタミナをバランス良く鍛えるトレーニングです。
ジョギングのスピードからスタートして、5分毎に少しずつペースを上げていきます。
最後は呼吸がキツくなるまでペースアップします。
ウィンドスプリット(WS)
スピードアップやフォームの確認のために行います。
70m〜100mを全速力の70〜80%のスピードで走ります。トレーニング後など身体が温まった状態で行ってください。
フォームをより意識して走りましょう。
3本以上繰り返します。
デバイスを使う
トレーニングでは距離やタイムを計る必要があるため、感覚でやるにはどうしても限界があります。
心拍数や総走行距離などの記録も残せるので非常に便利ですし、モチベーションの維持にも役立ちます。
もちろん本番でもペースの確認などに使いますので使い慣れておきましょう。
どれくらいの距離を走るべきか
12週間、約200kmを三つに分けてプランを立てていきましょう。
基本的には週3回のトレーニング、4日間は筋トレやストレッチなど走る以外のアクティブレストの日にするとメリハリがついて効果的です。
本番までの計画の一例を挙げてみます。曜日や細かい内容は仕事や走力、体調などを考慮して調整してみてください。
前期(4週間)
走ることに体を慣らして体力をつける時期です。
【水曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】50分〜60分ジョギング+WS3本〜5本
【水曜日】30分〜40分ビルドアップ走(8分/km→7分30秒/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】70分〜90分ジョギング
2セット計60km
中期(4週間)
スタミナをつけてペース感覚を身に付ける時期です。
【水曜日】5kmインターバルor5km〜6kmペース走(7分30秒/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】90分〜120分ジョギング
【水曜日】5km〜6kmビルドアップ走(8分/km→7分30秒/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】90分〜120分ジョギング
2セット計70km〜80km
後期(4週間)
本番に向けて距離を減らしていき、ケガや体重の増加に気をつけましょう。
【水曜日】5kmインターバルor5km〜6kmペース走(7分/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】90分〜120分ジョギング+WS3本〜5本
【水曜日】5km〜6kmビルドアップ走(8分/km→7分30秒/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】70分〜90分ジョギング(8分/km)
【水曜日】5km〜6kmペース走(7分/km)
【土曜日】30分〜40分ジョギング+WS3本〜5本
【日曜日】50分〜60分ジョギング(8分/km)
【水曜日】30分ジョギング+WS3本〜5本
【金曜日】20分ジョギング
【土曜日】20分ウォーキング
【日曜日】レース
計60km
本番前日は夜更かし、深酒などは控えるようにしましょう。
走る以外のトレーニング
マラソンを走り切るには走ること以外の練習や準備も必要になってきます。
筋トレやストレッチも大切
走らない曜日には筋トレやストレッチなどに充ててアクティブレストとしましょう。
ハードな練習をしてしまうと休息にならないので気を付けてください。
スクワットは走る筋肉を鍛えるのに効果的です。肩幅まで足を広げる、目線はまっすぐ、膝を曲げるときに上体をなるべく前に出さないなど気を付けましょう。10回×3セット×週3回で十分です。
ストレッチなどもして動きやく、ケガをしにくい体づくりをしましょう。
両手を上に上げて肘を90度にしながら体の横まで広げる肩甲骨のストレッチは腕の振りやすさに繋がります。
ついつい足ばかりの筋トレをしてしまいがちですが、腕立て、腹筋、スクワットなど鍛える部位を変えることでバランスの良い体作りができ、また飽き防止にもなります。
給水の練習
長距離ランでタイムを意識するときも安全に走るにも水分補給は必須です。
なかなか屋外でやりにくいかもしれませんが、スピードをなるべく落とさず走りながらコップを掴んで、そこから飲む練習もしておくきましょう。慣れないとかなり難しいと思います。
普通に横から掴む方法もありますが、人差し指と中指で摘むランナーもいます。
飲む時もコップの飲み口を2回ほど折って細くして飲みやすくしたり自分なりの方法を決めておきましょう。
そのまま飲むとむせやすい方は一度口の中で止めてから飲み込むのもいいかもしれません。
他のランナーがいると気も使いますし勝手がかなり変わりますので慣れていくしかない面もあります。
飲んだあとのコップは用意された箱や路肩に投げることになりますが、それを片付けてくれる人がいるというのは忘れないでおきましょう。
ウェア、シューズも大切
どんなスポーツをするときも同じですが、ウェアやシューズ選びも重要になってきます。
快適さが持続し、なるべく身体に負荷をかけず、力を無駄なく出せるものを選びましょう。
本番の晴れ舞台では新品で揃えたくなるかもしれませんが、どんな不具合が起きるかわかりませんので練習である程度使っているものを使うようにしましょう。
足に直接触れるソックス選びは初心者からベテランまで“超”重要
42.195キロという長距離の中では体力・脚力の他に、「足つり」や「マメ」といったトラブルが起きないかが完走の大きなポイントになります。
走り慣れたランナーでもマメや足つりに悩まされるランナーも多いです。
シューズの機能はスピードや走り心地に影響するので注目されますが、同等かそれ以上に足に直接触れるソックス選びはトラブル対策に重要な要素です。
R×Lソックスは特許技術の超立体製法によって、ずれにくく別次元のフィット感を実現しています。
中でもフラッグシップモデルのEVOシリーズは、バランスの取れた履き心地で初心者からベテランランナーまでスムーズな足の動きをサポートします。
R×L EVO-F/R ランニングソックス
蓄積された経験と最新技術の融合で「素足感覚と耐久性」を高次元で実現。アールエルの新スタンダードソックス。
“ゲイター”を履いて、足回りのトラブル対策に
ソックスとは別にふくらはぎに装着するゲイターは、筋肉に適度な圧力かけることにより、足への負担を軽減。
初心者ランナーからベテランまで、完走をサポートします。
レース当日の注意点、持ち物など
レース本番の注意点などを紹介していきます。
時間に余裕を持つ
焦りはパフォーマンスに影響します。
数千人、数万人が集まっている中で手続きやトイレなどを済ますためスタートの2時間前には現地に到着するようにしましょう。
食事
エネルギー源となる糖質をお米や麺から摂りましょう。スタートの3時間前には食べ終わるようにし、脂物や生もの消化の悪い肉類も食べ過ぎに注意してください。
バナナやゼリーなど消化にいいものは1時間前でも大丈夫です。
水分
心配だからと走る前にたくさん飲むとうまく走れなくなることがあります。
給水所はだいたい5km間隔であるので心配しすぎる必要はありません。
ウォームアップ
スタート1時間前からウォームアップを始めて、30分前にはスタートエリアに行くようにしましょう。体を冷やさないことが大切です。
どういったウォームアップをするのがいいのかは普段のトレーニング前に行っているもので大丈夫です。むしろ本番だからと普段と違うことをするとどんどん緊張していってしまうことにもなります。
走ったあとのクールダウン、必要ならばアイシングも忘れずに行いましょう。
日焼け止め、潤滑剤など
日焼けが気になる方は、スタート時の天気に関係なくしっかりと対策しましょう。
キャップ、サングラス、アームカバーなども必要なら準備しておきましょう。
衣類などで肌が擦れたりするところにはワセリンなどを塗ると痛みを軽減できたりします。
まとめ
以上がフルマラソンに向けてのトレーニング方法の紹介です。
大切なのは始めから本番までの計画を立ててそれを実行すること、感覚ではなく数字で見ること、そして無理はしないことです。
もちろん練習をしないと走れるようになりませんが、マラソンはいくつになってもできるスポーツです。体調不良やケガのため一週間、数週間トレーニングを休んでも長い目で見れば大したことはありません。また、仕事が忙しいときなどはトレーニングがリフレッシュになればいいですがさらに追い込まれるようになるようならそういう場合も思い切ってトレーニングは休みましょう。
おそらくこの12週間トレーニング、もしくはそれ以上の練習をしても初めてフルマラソンを走る前の不安はなくならないと思います。
"ある程度走れるようになったら"でももちろんいいですが「この大会に出る」と決めてしまい、そこに向けてトレーニングをして一度出場してしまってもいいかもしれません。
タイムや完走できるかはとりあえず置いといても、一度出たことがあるとないとでは経験値に大きな差が出ます。以降のトレーニングのメニュー作りにも絶対に活かせます。
もちろんハーフマラソンなどから始めるのもいいと思います。目標を決めて挑戦することが大切です。
楽しむことを最優先にぜひマラソンに挑んでみてください!